シンガーソングライター石村吹雪オフィシャルサイト

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たとえば人生も折り返しだという同級生を後目に、自分のあり方を永遠に模索するのも、平成以降の生き方のひとつになった。たしかに春は何度か来たけれど、歳の数ほども覚えてはいないもの。このアルバムはその、ときどきやって来る春らしい春のうたたち。そんなフレッシュさを欠いた述懐とともに、ここからまたはじまっていく、あたらしい石村吹雪の世界。ひそかに作り続けたアルバムは44作目。人生は死ぬまで終わらない。 ボーナストラックには、コラムニストえのきどいちろう氏との共作、「ホームラン待ち」を収録。 ※限定製造の歌詞カードつき。

ふたりでうたえば


ひたりでうたっても心は晴れる
ふたりでうたったら身体も晴れる

難しいことは言わない
ルールもゆるく許しあって

この狭い部屋を
ふたりだけの声が
はねてそしておどるそして

ひとりでうたっても心は晴れる
ふたりでうたったら身体も晴れる

物知りなほうがリード
時にはそっと譲り合って

この狭い世界
ふたりだけの声が
はねてそしておどるそして

ひとりでうたっても心は晴れる
ふたりでうたったら身体も晴れる

映画とシャケのおにぎりと


ぼりぼり音のするお菓子は迷惑
お作法は僕も知っている
静かに食べられるおにぎりにしよう
シャケを焼いていれてね

泣き出しそうなのも 笑いこらえるのも
目を閉じてたのも 全部見てた
映画を見てる君も おにぎりも気になって
おたのしみのシャケがああ 落ちた

さっきのさっきまでは
僕のためだけにおにぎり握ってたのに
予告が終わればあっちにいったきり
こっちは見向きもしない

泣き出しそうなのも 笑いこらえるのも
目を閉じてたのも 全部見てた
一緒に見てるはずが 話は半分で
感想をきかれたら ああどうしよう

劇場帰りに 品評するのも君で
僕はあいづち
それでもういいんだ 一緒に帰ろう
今日も今日でよかった

スキヤキ


今さらだけど 君といっしょに
スキヤキはたべられない

正確にいえば 君とだけじゃない
スキヤキはたべられない

だってしみてるんでしょう
みんなの好きなもの

人は言う 人生の半分を損してると
人は言う ネギがきらいなんて信じられない

妥協案その一 鼻詰まりならば
スキヤキはおいしいかな

妥協案その二が まだ浮かばない
スキヤキをたべるために

だってしみてるんでしょう
みんなが好きなあれ

僕は言う 我慢して我慢して二十歳になるまで我慢して
食べた末 嫌いなものを嫌いと言ってついに大人になった

だってしみてるんでしょう
みんなが好きなねぎどうぞ
だってしみてるんでしょう
僕はきらいそれでいい

妥協案その二はおねがいだ
生涯焼き肉で我慢して欲しい

ばかだな


僕のために蜜柑をむいて
爪が真っ白いよばかだな

僕を待ってお腹を空かせ
牛乳飲み過ぎたのかばかだな

僕のために慌てて走り
顔が真っ赤だよばかだな

僕のために早起きして
もう寝ちゃったのかばかだな

僕のために
ばかだな

僕のために何度もカレーを
あたためなおして

僕を待って涙を拭いて
干からびちゃってばかだな

僕の明日に夢など見て
楽しみなんだってばかだな

僕の明日もいつまであるか
わからないのにねばかだな

僕のために
ばかだな

真理


ひとにはいいところあり
だれにもわるいところあり

むきになって
隠してきた
はだかの自分を
委ねて出会う本当のこと

恥ずかしいことは
嬉しくてしあわせ

ひとにはみせられぬこと
こころをゆるす隙もなく

意地をはって
隠してきた
はだかの自分が
あなたのまえで
答えに出会う

恥ずかしいことは
嬉しくてしあわせ

しじみいつまでも


ぱっと起きられない
歳をとるのも嫌だった
昨夜飲み過ぎたの
朝起きるのが嫌だった
しじみいつまでも

ぱっと起きられない
朝起きるのが嫌だった
けどすっと起きられるの
お蔭さまでございます
しじみいつまでも

一度試したら
死ぬまで辞められない
お試し二セット
タダでも元はとれます
しじみいつまでも

ぬけがけはなしよ


いつだか誰か言っていた
気づけば自分も言っている
歳をとるほど時が経つのが早くなる

僕らの過ごす時間も
年々早くなるのかな
あっと言う間に終わりが来るのかな

ねえ一緒に年をとらないか
一緒にだよ一緒だよ
ねえ一緒に年をとらないか
一緒にだよ一生だよ

忘れることが増えていく
諦めだけは長けていく
流されるように 衰えばかり目につく

悲しいことに慣れていく
誰の狡さも許せていく
思い出せるのは君のぬくもりだけ

ねえ一緒に年をとらないか
一緒にだよ一緒だよ
ねえ一緒に年をとらないか
一緒にだよ一生だよ

腰が音をあげたのは君が先
あれあれあれが増えたのも君が先
近くが見えないと言い出したのは僕

ねえ一緒に年をとらないか
ぬけがけはなしだよ一緒だよ
ねえ一緒に年をとらないか
終わるのも一緒だよ

ワダさん


ワダさんは年の頃おばあちゃん
悪いのは腰かな膝かな
歩くのが遅い

おはようございます
ゆっくりちゃんと言えるのは
ワダさんに聴かせるためで
なんだかうれすぃ

ワダさんはお向かいのおばあちゃん
杖ついて四歩でおやすみ
歩くのが遅い

おはようございます
ゴミ捨て場まで十メートル
ワダさんと一緒に歩く
なんだかうれすぃ

昭和の人は走りすぎたのかな
もう早くは歩けないのかな

痛いのかな辛いのかなでもよく笑うんだ
休み笑い笑い休み
それで僕も笑う

昭和の人は走りすぎたのかな
もう早くは歩けないのかな

どう見てもこの先長くはないけど
いつまでも
このまま笑っていて欲しいと願う

そこに愛をみて


またひとつ思い出が美しくなりました
さよならは踏ん切りがつくまでの猶予です

素敵だったな
竹を割るように好き嫌いダメだし

交わした言葉のぶんだけ私たちは人間になり
壊した機嫌の数だけ私たちはわかりあえた
そこに愛をみて

きれいごとばかりねと切り上げる悪い癖
一晩もひと月もわかりあえないままで

素敵だったな
例えひとりでだって幸せになるのと

交わした言葉のぶんだけ私たちは人間になり
壊した機嫌の数だけ私たちはわかりあえた
そこに愛をみて

素敵だったな
甘え上手になった目と手と言葉よ

交わした言葉のぶんだけ私たちは人間になり
壊した機嫌の数だけ私たちはわかりあえた
そこに愛をみて

その日のこと


君と出会えたのは特別なことだから
その日のことは忘れないだろう

まわる時計のようには
順調なことはないから

恥ずかしながら確かめあって
僕たちは生きていく
命を数えるように

言葉かわせるのは特別なことだった
やがて毎日が特別な日になって

リマインダーなしには
忘れても仕方ないほど

称え合いながら思い出しながら
僕たちは生きていく
命を数えるように

恥ずかしながら確かめあって
僕たちは生きていく
命を数えるように

君と出会えたのは特別なことだから
その日のことは忘れないだろう

八月の新曲


約束した八月の新曲
夏がきらいで先送りしたまま

年に一度八月は来るから
来年までに間に合えばいいかな

そんな甘えたことを
言う前に、君は消えた

どんなに生きたら
胸を張れるようになるだろう
どこまで行けたら
君を探さずいられるだろう

約束した八月の新曲
いつかもう一度会える日のために

そんな甘えたことを
書きながら、気がついたよ

もう会うことのない
君に誇ることはあるだろうか
もう会うことのない
君に届く歌はないのだろうな

なんだって暑さのせいにした
なんだって暑さのせいにした

どんなに生きたら
胸を張れるようになるだろう
どこまで行けたら
君を探さずいられるだろう

いのり


今日はどうしているかしら
ひっそり泣いてないかしら
きみはまだ知らない人だけど
ぼくの毎日にかかせない
大事なひとなんだ。

ぼくにできることは
なんて小さなことなんだろう
ぼくにできることは
お金も時間にも限りあるから

今日はどうしているかしら
涙をこらえてないかしら
今の様子を知らないだけで
心が欠けてしまいそう
大事なひとなんだ。

きみの無事をねがう
おもう何度も思い出すだけ
これを祈りと呼んでも
神は笑ってゆるすだろう

ホームラン待ち


中田翔がホームラン打ってくれるなら
僕は機嫌よく一杯おごるよ
先制の2ランでハイタッチができたら
僕は嬉しくて今夜は帰らない

中田翔がホームラン打ってくれるなら
僕は失恋ショックも忘れちまうよ
逆転の3ランでバンザイができたら
僕は嬉しくて今夜飲み明かす

天高く 高く
高く 飛んでゆけ
この世の悲しみを越えてゆけ
人生がもしも困難なものだとしたら
中田翔のホームラン待ち
中田翔のホームラン待ち

中田翔がホームラン打ってくれるなら
僕は全員に一杯おごるよ
サヨナラホームランで飛び跳ねられたら
僕は嬉しくてやり直せるはずさ

天高く 高く
高く 飛んゆけ
この世の悲しみを越えてゆけ
人生がたまに好転する時には
中田翔のホームラン出た
中田翔のホームラン出た


Information

型番:PMCD-4419
発売:2019年 03月
価格:¥2,547

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本人の弁

たしかに春は何度か来たけれど、歳の数ほども覚えてはいないもの。このアルバムはその、ときどきやって来る春らしい春のうたたち。そんなフレッシュさを欠いた述懐とともに、ここからまたはじまっていく、あたらしい石村吹雪の世界。ひそかに作り続けたアルバムは44作目。人生は死ぬまで終わらない。 ボーナストラックには、コラムニストえのきどいちろう氏との共作、「ホームラン待ち」を収録。 ※限定製造の歌詞カードつき。

ご挨拶

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