シンガーソングライター石村吹雪オフィシャルサイト

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少年以降

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どおせ大丈夫


あたらしいギターを買ったんだ
ぼくは大丈夫 元気だよ

あれこれ悩んだりすることもなく
我ながら無難で平凡だと思う
それなり酒のんだら愚痴っぽくもなってきたけど
今日は大丈夫 わかるだろ
そんな日ってあるだろ。

かれこれどれくらいになるのだろう
休みはひとりで歩くことにした
まわりが争うように所帯担ぎ始めてきたけど

あたらしいギターを買ったんだ
ぼくは大丈夫 元気だよ
どおせ大丈夫 元気だよ

少年以降(上)


はじめて電車に乗ったとき 大人になりそうな気がした
はじめて切符を握ったとき 大人になりそうな気がした
少年以降をどうやら僕は生きている
はじめて名前を書けたとき 大人になりそうな気がした
はじめて手紙を書いたとき 大人になりそうな気がした
少年以降をどうやら僕は生きている
いわゆる少年の日に果たせなかったこと
今ならばどうにでもなるはずだろう?伝えたい ただひとつ 僕の証を

はじめてバットを握ったとき 大人になりそうな気がした
はじめて試合に負けたとき 大人になりそうな気がした
少年以降をどうやら僕は生きている
はじめて制服を破いたとき 大人になりそうな気がした
はじめて右手を使ったとき 大人になりそうな気がした
少年以降をどうやら僕は生きている
いわゆる少年の日に果たせなかったこと
今ならばどうにでもなるはずだろう?伝えたい ただひとつ 僕の証を

一身上の都合


どんくさいぞ報告書
一言二言三言で済みそうな遅延証
そんなんでも誰かが満足するの

見えない見えない我が私のワタクシの足跡
それで会社は辞めました

一身上の都合で一身上の都合で
一身上の都合です
同期も上司も全然関係ないんです

めんどくさいぞコンドーム
一回二回でうんざりしそうな脱力感
そんなんでも女は満足するの

言えない言えない我が私のワタクシの本懐
それで男もやめました

一身上の都合で一身上の都合で
一身上の都合です
家族も友達も恋人も関係ないんです

昨日も明日も生まれも育ちも
家計も保険も世間も女衒も
全然全然全然関係ないんです

昼休み


北1下にはおきざり補講の掲示
西1前から付属の中学生走る
築山の脇で昼寝の三毛猫よけて
最後の学割申請しにきたよ

理由のないおののきと
理由のないため息と
理由のないざわめきと
理由のないいらだちと
残して

ピラ校前 一番陽のあたる時間
少しだけ僕は立ち止まったよ

黎明下からリヤカー引きずるラガーたち
桜が茂るあの正門までのみち戻る
昼休みらしい 学生部だってそうらしい
昼休みらしい 学生部までもそうらしい
昼休みらしい 春休みじゃなくて良かったけど
昼休みらしい 学生部のくせにそうらしい

理由のないいらだちと
謂れのないいらだちと
活き場のないいらだちと
頼りのないいらだちと
のこして

図書館前 一番僕のいた場所
まぶしくて僕は振り返ったよ

西門前 4年をかけ捨てた場所
さよならだ 僕は二度と来ないだろう
これきりだ 僕は二度と来ないだろう


かかと鳴らして改札口をすりぬけた
声にならない僕の気持ちを置き去り
ラッシュにきえた
あと何分で遅刻なの 五年ぶりの君
今もうだつのあがらぬ
その月暮しのなか 流されて
思い出にかかった霞が晴れない
誰と出会っても 誰と別れても
僕があきらめたあの時のままの君でいて

卒業前のたばねた髪と制服と
喉につかえた僕の気持ちと
すげない素振りの君と
あと何年で忘れよか
きっとありえない

あの日 あいつとの噂
赤信号の下で確かめて
ゆっくりと心に霞がおりたよ
誰と出会っても 誰と別れても
僕があきらめたあの時のままの君でいて

もしも もいちど逢えたら
五年分の勇気で言おうかな
誰と出会っても 誰と別れても
僕があきらめたあの時のままで
僕があきらめた君でいて

あなたが誇りであるように


誰もがいうのでしょう。出会いは偶然或いは奇跡
訳知りな顔やめてもっと近づきたかった
優しさに飢えたような独り言
また会えなくなる人がふえた夜
今夜これで最後ですか呑んで泣いてわかんなくなって
それで
せいぜい私は生きてみます
あなたがどこかにあるかぎり
あなたの誇りであるがため

スコアを競うようなゲームな関係 心はモザイク
見限ったこときっとずっと悔やみ続けるのでしょう
疚しさに拗ねたような世迷い言
また会えなくなる人がふえてゆく
今夜これで最後ですか呑んで泣いてわかんなくなって
それで。
途途私は振り返ります
あなたの行方を仰ぐたび
あなたの誇りでありたくて

せいぜい私は生きています。
あなたがどこかにあるかぎり
あなたの誇りであるがため。

天裁


誰かのために二人は出会ったのか
何かを生み出すために出会ったのか
恋し愛し撫であう日々よ

あの狂ったような風と雨に
流されてしまいたかった
眼鏡がなければ星も見えないのなら

あなたが全て。と言葉でくくった時
僕らは見えない物まで語るのか
虚し寂しと舐めあう日々よ

あの悟ったような風と雨に
流されてしまいたかった
電車がなければ君に会えないのなら

この狂ったような街にとけて
流されてしまうのだろう
お金がなければ生きて行けないのなら

大人のイミ


休みがないと嘆いてる
やり甲斐ないとぼやいてる
休みがとれたと力んでる
遊びに行くぞと力んでる

僕らの意味僕らの意味僕らの意味僕らの意味
悩んじゃうね酷だよね
仕事なんか恋愛なんか
全部端折って悟ってしまおうか
だって君もパパは若い方がいいっていってたじゃない

わー。空も風も笑っているよ
さあ。窓を開けて子供を作ろう。

出会いがないといじけてた
刺激がないと嘆いてた
自然は凄いと力んでる
深呼吸さえ力んでる

大人のイミ大人のイミ大人のイミ大人のイミ
手当なしじゃ酷だけど
予定なんか計画なんか
みんな忘れて悟ってしまおうよ
だって君のパパも孫の顔が見たいって言ってたじゃない

わー。空も風も笑っているよ
さあ。窓を開けて子供を作ろう。

大人のイミ大人のイミ大人のイミ大人のイミ
手当なしじゃ酷だけど
未婚だろうが晩婚だろうが
みんな忘れてしまったのでしょうか
いつも気にして気にしすぎてることをしなければ
気にしなければいいんでしょ

わー。空も風も笑っているよ
さあ。窓を開けて子供を作ろう。
わー。誰も彼も祝ってくれる
さあ。大人ならば子供を作ろう。

名残の人よ


出会わなければ 別れることはない
僕らがともにしたのは わずかだけ
癖のひとつも知り合えず
好み一つも合わなくて
ただのともだち でもともだち
本当だよ 本当だよ 忘れないよ

遠くの街に誰かと暮らすという
君に伝えておきたいことがある
君の仲間に僕がいて
僕の仲間に君がいた
いつもそれだけ でもともだち
本当だよ本当だよ忘れないで
本当だよ本当だよ忘れないよ

友よ全くお前はこまったちゃんだ


馬鹿さ加減を競うまでもなく
グランドの端から端までキャッチボールは終わらない
泥やら汗にまかれていたシャツで洟拭って黒い顔してた

誰が先とも気付くまでもなく
憧れは突然現れ目覚めの春は眠れない
彼女の胸にふれたこと罪のようで誰にも言えなかったあの頃

15の夜に見た夢を今夜まだ見るのだろう

友よときに 追い越したり追い越されたり
いつもおまえはここにいるぞ
友よときに 泣かされたり笑わされたり
まるで俺のことのようだった 今だって

何が大事とも思うまでもなく
ありふれてるけど輝ける夢見の春がきてた
彼女が早くも誰かのものになってしまったそして去っていった頃

19の夜に泣いたこと今はもう笑うだろう

友よときに 貶されたり蔑まれたり
いつもおまえはここにいるぞ
友よときに 奪ったり奪われたり
まるで俺のことのようだった

友よときに追い越したり追い越されたりいつもおまえはここにいるぞ
友よときに泣かされたり笑わされたりまるで俺のことのようだった
今だって
今だって

ごめんね


いつも笑顔を君にまるで強いてるみたいだ
一体いつになったら夢とやら叶うのか
いつもごまかす様に僕はぼくを笑うけど
本当に君が泣くのは見たくない 嘘じゃないよ
だから出来るだけ美しい言葉で
君を修飾したいけど 才能が足りない
ごめんね いつもごめんね
こればっかりで ごめんね

嘘と数字に負けてまるで死んでるみたいだ
絶対暮らしたくない 例え僕が女でも
お湯が沸かせるプール
部屋にひとつは欲しいよね
本当に今の部屋では愛だってぐれてしまう
だから出来るだけ大きな会社に
うまく就職したいけど 甲斐性が足りない
ごめんね いつもごめんね
こればっかりで ごめんね

からだがうごくあいだに
子供と走り回りたい
あたまが黒い間に
子供に小遣いもらいたい
だから出来るだけ大きな会社に
うまく就職したいけど 甲斐性が足りない
ごめんね いつもごめんね
こればっかりで ごめんね

少年以降(下)


はじめて彼女を破ったとき 男になりそうな気がした
はじめて彼女と別れたとき 男になりそうな気がした
少年以降をどうやら僕は生きている
はじめてビールを買ったとき 大人になりそうな気がした
はじめて煙草をのんだとき 大人になりそうな気がした
少年以降をどうやら僕は生きている
いわゆる少年の日に果たせなかったこと
今ならばどうにでもなるはずだろう?伝えたい ただひとつ 僕の証を

はじめて路上で泣いたとき 大人になりそうな気がした
はじめて友の前で泣いたとき 大人になりそうな気がした
少年以降をどうやら僕は生きている
いわゆる少年の日に果たせなかったこと
今ならばどうにでもなるはずだろう?伝えたい ただひとつ 僕の証を

Information

型番:PMCD-IF08
発売:1997年 03月
価格:¥2,000

SHOP

 完  売 

1997年3月22日より、ライブ会場で手売りしておりました。

1997年3月22日当時の言

 迷いと焦りと苛立ちの中で、僕らは沢山の夜をなんとかやり過ごしてきた。「少年」という言葉が持っている不思議な正当性を、人は何歳まで掲げて生きていくことが出来るのだろう。

ご挨拶

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