シンガーソングライター石村吹雪オフィシャルサイト

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スグレモノ

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すぐれもの、では収まりきらない長年の積年の昔年の作品を名刺代わりに。

チェンジアップ


惜しみない精力で
肩叩くブラッシュボール
それこそが若さ馬鹿さ
青さ硬さの誠実

あまり胸元を攻めたから
避けられちゃったのかもね
致し方なく仕方なく
分かりやすく生きたのさ

曰くひねりないストレート
曰く潔いストレート

人は受けられる球しか
受けられないということだ
ばーかばーかばーか

絶え間ない重力で
お辞儀するのが常識
先を読み筋を描く
知恵と知識のどつぼ虫

あまり膝元を攻めたから
見切られちゃったのかもね
致し方なく仕方なく
分かりやすく投げ込めば

曰く癖のないストレート
曰くもの足りぬストレート

人が受けられる球しか
投げちゃダメだということだ
ばーかばーかばーか

人は受けられる球しか
受けないということだ
ばーかばーかばーか

ブルウ


無理もない 天気予報はあたらない
偉い人達も諦めた 現場は勿論投げている
無理もない 資格や免許じゃ威張れない
未経験者大歓迎 プロの技術など用がない

そんなんでいいのかなぁ
僕の存在理由も問われないなんて味気ない

あぁあこのまま 君を見つめていよう
あぁあ誰より君のプロになろう
どぉだ僕にかなう奴はいない


無理もない 世の中は金次第
ゴーストライターの価値よりも自分の財布が大事です

無理もない 世の中は平等だ
誰でもうたなど歌えます 歌など誰でも作れます

こんなんでいいのかなぁ
僕の存在理由がここにないなんて味気ない

あぁあこのまま 君を見つめていよう
あぁあ誰より君のプロになろう
どぉだ僕にかなう奴はいない

日曜讃歌


今日も朝からしんどいな 日本の夏はしんどいな 
色も実りもない花咲かそうと 汗流すのはしんどいな
大したもんじゃないの 月に百も二百時間も 
今時代残業なんて反社会派 反体制派
大したもんじゃないの 君の仕事で会社も上々 
今時代会社人間なんてはやんないよ もてないし
えぇえいっそんでもいいんだもん 
家に帰っても待ってるのは出会えないメールの未読だけ
今日も朝からしんどいな何で夜までしんどいの 
たまるコメントトピックヘッドライン 今夜明けなきゃいいのにな

大したもんじゃないの 世界一の小金持ちだし
薬服めるほど丈夫なら百歳も夢じゃない
大したもんじゃないの 脇目もふらず欲しがるまいと
誇り築いた挙げ句に 僕らが生まれた
えぇえいっどうでもいいけど
朝八時の電車には電話がしたけりゃのるんじゃないっ
今日も朝からしんどいな 並の生活もしんどいな
明日を誓って種蒔く歓びも なんかそれすらしんどいわ

えぇえいっ右でも左でも倣いましょう
ついてゆきます模倣がなしとげたラブアンドピース

今日も朝からしんどいな きっと明日もしんどいな
赤点人生では叶わない 夢も希望も値が張るもん
今日も朝からしんどいな 日本の明日もしんどいね
色も実りも無い花咲かそうと 汗流すのはしんどいな

あおたん


辿り着くあてなどどこにもないのだろう
たとえこの足があろうとなかろうと
目指すがいい間違いのない人生を
先人の言葉はなぜいつも少ない
一つの言葉が一つを意味しないように
こんな夜も昨日や明日と同じ

こおして生きてゆくのだろう
過ぎたる過ちを糧に
何度も躓いたとしても
すりむいた膝もすぐに癒えたように

どおして生きてゆくのだろう
あまたの過ちの果てに
どおしていきてゆくのだろう
苦笑い皺を刻むばかりのまま

 
こおして生きてゆくのだろう
ひとつひとつと歳を重ねるように
何度も振り返ったとしても
予約して上塗られたビデオのように

こおして生きてゆくのだろう
過ぎたる過ちを糧に
何度も躓いたとしても
すりむいた膝もすぐに癒えたように

どおして生きてゆくのだろう
あまたの過ちの果てに
どおしていきてゆくのだろう
苦笑い皺を刻むばかりのまま

満ち足りることなど
どこまでもないのだろう

金子3−3


今朝も新聞見てるぜカネコ
たいていだいたい4−0
まさに平凡してるよカネコ
人生だいたいそんなもん

これはおみくじみたいなもんさ
たいていだいたい4−0
しかし今日こそいいことあるかも
金子3−3−3

金子誠3−3、 あああ、カネコ、まさか、今日も、
あああ、カネコ、それは、ないか、まさか

お前自覚があるのかカネコ
たいていだいたい3−0
この一球もニュースになるんだぜ
今日も凡退してるねカネコ

年に何度かいいこともあるさ
人生だいたいそんなもん
そうさ今日こそいいことあるかも
金子3−3−3

金子誠3−3、 あああ、カネコ、まさか、今日も、
あああ、カネコ、それは、ないさ、
あああ、カネコ、今日も、まさか

919


なかなかない なかなかない
なかなかみつからない
ありそでない ありそでない 気の合う床屋

「ちょっと傷んでますね。どうしたのかしら」
「ニッポン人の髪 最近変な色ね」

その名は919 919 919
高島平9ー1ー9 の919
電話は03ー3919ー1919
さあクイック行く行く

安けりゃいい 早けりゃいい
せわしい世の中
なかなかない ありそでない 気のつく床屋

「ちょっとお疲れですね ここのツボいいでしょ?」
「ニッポン人て皆 遊びも真面目なのね」

その名は919 919 919
高島平9ー1ー9 の919
電話は03ー3919ー1919
さあクイック行く行く

1500円で鼻毛も産毛もみんなきれいきれい
30分でミミアカも耳毛も全部きれいきれい

なかなかない なかなかないから
あんまり言いたくない
ありそでない あるわけない 気の合う床屋

「ちょっと品がないでしょここの電話番号」
「ニッポン人て何故か 語呂合わせが好きだから」

その名は919 919 919
高島平9ー1ー9 の919
最近番号替えました
03ー3919ー1504
さあクイック行こうよ

おくゆかすぃー

徒歩のススメ


果てない道なんてなかったんだ
地図マニアの僕にしてこれだ
みんなは気付いてないかも知れない
東京は大きな町だと言うけれど
日本地図の中でも弱小だ どういうことだ

歩いてみよう 歩いてごらんよ
満員電車の窓から見逃してた
歩いてみよう 歩いてごらんよ
バスにだって乗ってちゃだめだ

果てない夢なんてなかったんだ
便乗自殺報道を観たよ
みんなは気付いているだろうか気になる
人生を大きな迷路に例えたら
行き止まりの道のほうが多い どういうことだ

歩いてみよう 歩いてごらんよ
抜け道マップはどこにも置いてないよ
歩いてみよう 歩いてご覧よ
きっとそこで誰かと出会う

平和な社会


やっぱり男は立ち小便
夜更けの切なく仄かな湯気は
昼の憂さとともに昇る

やっぱり男は立たなくちゃ
弾丸受けても鳩胸反らし
お日様に向かって1リットルは放て

それだけのこと僕はできずにいる

やっぱり女は美人局
夜更けの切なく露な夢を
罪に汚れても正義なんて所詮

それだけのことだけどできずにいる
裁く人やら裁かれる人
とても決められない

やっぱり女は見てくれか
我侭千万 言えるが価値か
どれもこれも男の性か

やっぱり男もみてくれか
せんない時代と言えるが勝ちか
それもこれも女のせいか

それだけのことだけど気になるのだ

やっぱり世間は泥仕合
損得なければ動けもしない
勝ったとか負けたとか
生き残ったとか葬られたとか

それだけのことなのに知らないふり

花にたとえていいですか


花にたとえていいですか

花にたとえる程美しくない上に
頭の固い君にすすめてあげよう
雨風に耐え身を守るが如く
堅い蕾でいるのもいいけれど
さあ君よ僕の為に咲け

僕も口ほどに立派でもないけれど
お尻の軽い君に教えてあげよう
星の数だけ夢を見てもいいさ
だけど太陽は僕独りだろう
さあ君よ僕のもとで咲け

咲いたら君を褒めてやろう
その時君を愛でてやろう
どんな色でもどんなにおいでも
さあ君よ僕の為に咲け

きれいな心アレルギー


神宮前の交差点で漂流者たるを知る
ゼブラの隙間から滑り落ちて消えよう
人波に汚されていく君を見ていくことが出来ず
僕はかぶりを振るが
今や君は
きれいな心アレルギーきれいな身体アレルギー
適度に汚れた僕が好き適度に腐った僕が好き

参宮橋の交差点で信奉者たるを知る
夕映える君の髪が在りし日のままに香る
人並みに汚されてきた君を見ていることが出来ず
僕は目を逸らしたが
今や君は
きれいな心アレルギーきれいな身体アレルギー
適度に汚れた僕が好き適度に腐った僕が好き

聖人かぶれの聖人もどきが今日もゆく
偽善を偽善と毅然と叫ばない

きれいな心アレルギーきれいな身体アレルギー
適度に汚れた僕が好き適度に腐った君が好き

高く在れ


下り坂を登るように突き進んできたのね
終わりのない夢があると信じていたのね
振り返るのは自分の靴を舐めるようなもの
だいたい全てが無駄なものに見えるから
星はいつまでも高く在れ
決して我らの手に届かないところで

回り道を壁伝いに突き進んできたのね
もう少し背があればなあなんて何度か言いながら
繰り返すのは自分の靴に泥を付けるため
ないものねだりをいつまでもしたいから
星はいつまでも高く在れ
決して我らの手に届かないところに

ペンギン座


私とってもいい人よ皆が呆れるお人好し
多少の愚痴などお手のもの
自分が流されることもない

本当は君の舌打ちひとつに
心がよじれるほど苦く思ってる
だけど私
ペンギン座生まれですから
人目はばからず泣けますから大丈夫

私とってもいい人よ皆が頼れるお人好し
八つ当たりなどなれたもの
右から左にかわしてみせる

本当は君の幼稚な心を
聞く耳捻れるほど痛く思ってる
だけど私
ペンギン座生まれですから
自分の涙で飢えを凌ぎ生きてます

私とってもいい人よ皆が認めるお人好し
痴情のもつれも馴れたもの
自分が流されることはない

例えば君の目移りひとつに
心が焼け付くほど傷を負っている
だけど私
ペンギン座生まれですから
人目はばからず泣けますから大丈夫

日曜餃子愛好会


日曜餃子愛好会

会則その一
日曜の夜は餃子とすべし
ただしナイターその他外出の用あれば
その限りではありません

会則その二
会員資格は特にないものとす
ただし別に定める不届き行為については
その限りではありません

餃子を作ろう 餃子を食べよう
おいすぃぎょうざ おうちでぎょうざ

会則その三
会員は皆手ずからつくるべし
ただし皮については市販のモノが早いので
その限りではありません

会則その四
具にネギニンニクは控えるべし
ただし参加者の嗜好まちまちであれば
その限りではありません

餃子を作ろう 餃子を食べよう
おいすぃぎょうざ おうちでぎょうざ
余さず作ろう 残さず食べよう
おうちでぎょうざ みんなでぎょうざ

会則その五
続きはまた来週のこととす
もう食べます

君は気づいていないだけ


道に迷っちゃったら
地図を頼りにすればいい
地図が読めなかったら
僕を頼りにすればいい
あはは 助け合って生きましょう

明日に迷っちゃったら
僕の日記を読めばいい
漢字が読めなかったら
僕に尋ねてみればいい
あはは 支えあって生きましょう

君はまだ気づいていないだけ
君は僕のために生きている
おぼえておけよおほほほほほ

不意に眠くなったら
君は枕を探すでしょう
それが手元にない今は
僕を枕にすればいい
あはは 救い合って生きましょう

君はまだ気づいていないだけ
君は僕のために生きている
おぼえておけよおほほほほほ

自分に迷っちゃたら
慌てて自分を捜すでしょう
どこにも見当たらない時は
僕に尋ねてみればいい
あはは 認めあって生きましょう

君はまだ気づいていないだけ
君は僕のために生きている
おぼえておけよおほほほほほ

十年


2年や3年じゃモノになるはずがない
甘くない甘くないってみんなが言っているね
2年や3年で気付いてしまうこともある
向いてない向いてないってみんなに言われたりね

じゃあどぉしたらいいんだろうね
諦めちゃダメそんな無責任なひとごとは放っておこう
何を諦めるのだ何を恐れるのだろう
僕は無様にしがみついてでも欲しいものがある

何年かかっても見つかればいいだろう 埃まみれの十年
何遍転んでも見つかればいいだろう 脂まみれの十年

運とか才能とか誰が見ても足りてない
叶わない叶わないってみんなに言われたりね
未練や執念じゃ誰にも負けないだからいつか
適わない適わないってみんなに言わせたいね

さぁどぉしたらいいんだろうね
もったいないじゃないそんな無責任な言いぐさは流していこう
何がもったいなくて何がどうでもいいのだろう
君が無難に抱き抱えている宝物は何

何年か経っても腐らない日々よ 涎まみれの十年
いくつから始めても見つかればいいだろう 迷いだらけの十年

たぶんこんな風に言えたら満足なんだ
「迷わない迷わないって充分遠回りしたもの」

何年かかっても見つかればいいだろう 埃まみれの十年
何遍転んでも見つかればいいだろう 脂まみれの十年

きみおもうゆえにわれあり


こころのうちに
いつも君がいて
帰る家があるようで
僕は歩いていられるのです

きみおもうゆえにわれあり
つぶやいて笑う

こころのうちに
いつも君がいて
出会う人や出来事を
君にいつでも話せるように

きみおもうゆえにわれあり
生きているかぎり

こころのうちに
いつも君がいて
日々押し寄せる苦しみに
負けない僕を見せたいがため

きみおもうゆえにわれあり
生きているかぎり

きみおもうゆえにわれあり
つぶやいてわらう

Information

型番: A251
発売:2014年 09月
価格:¥1,100

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 遠方の方は別途ご相談ください。

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当時の言

 2013年、石村吹雪は再開しました。せっかく再開するのであれば、ひとつ、名刺代わりの作品を作っておきたいと考えました。

 はじめて聴く方に、やさしく。長年のリスナーの皆様には、感謝を込めて。

 再開しても相変わらず、月々ちがう歌をうたっています。なので運のよしあしにより、おかしな歌ばかり歌っている人ですね、やかましい歌を歌う人ですね、といった印象を受ける方もありましょう。ですから、はじめて会った方にも、

 ああ、こうして静かに聴いていられる歌もうたっているのね。

 と思っていただくために作った前作すぐれものに対して、会社を辞めてまで精を尽くして作っては歌って来たものたち。その折々に、思いのほか笑ってもらえたり、思いのほかイイヨーと言って貰えたり、或いは皆でいっしょに歌ったりしてきた、うたたち。を中心に並べてみました。

 勢い、20世紀に制作したものも含まれているので、いわゆるベストという見方になるかも知れません。が、これはそういう意味では制作されていません。ベストとは、聴く側それぞれに選抜されるものです。

 すぐれもの及びスグレモノ、これらは今後の名刺代わりです。この人これからどんなうたを歌っていくのだろうかと、期待していただければ、大成功の作品になります。

ご挨拶

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